はじめに

ディッキアの増やし方は大きく三つに分類されます。

 

①種

②子株

③分頭

 

今回言及するのは「③分頭」

 

 

ディッキアが分頭すると、それぞれ綺麗なロゼット状に展開する場合もあれば、それぞれの株がお互いを押しやって形が崩れてしまうなんて事もあります。

 

その際の仕立て直しとして必要となる技術が俗に「かち割」と呼ばれる分頭の株分け処理。

 

今回は「分頭したディッキアを分けて育生する」為の手順や注意点を紹介していきます。

 

株分けの見極め方

分頭している株が全て株分け処理を行うことができる状態かというとそうではありません。

 

株毎に株分けの処理が可能か否か、その見極めを行うことが必要となります。

 

株分けの処理を行う条件としては、

 

「株元がしっかり分かれている事」

 

この一言に尽きます。

 

 

株分けのタイミングが早すぎると、株分け処理が原因で枯れてしまうといった可能性がかなり高くなりますので、見極めは慎重に行って下さい。

 

株元の分けれ方が微妙な際は処理を行わず成長を待つのが吉です。

 

株分け作業を行う場所・準備物

ディッキアの株分けは、植え替え時と同じく直射日光の当たらない環境で行います。

 

根は通常は用土の中にあるため、数分直射日光に晒されると枯死します。

 

また、ディッキアの株分け時に用意するものは下記となります。

 

①植え替え用の鉢

②用土

③ハサミ

④ゴム製手袋

⑤ピンセット

⑥カッター

⑦ライター

⑧殺菌剤（ダコニール等）

 

 

株分け（かち割）手順

基本的な株分けの手順は8段階。

 

①ディッキアを鉢から抜く

②根から用土を落とす

③余分な根の処理

④子株・下葉の処理

⑤株分け（かち割り）

⑥消毒

⑦植え付け

⑧水遣り

 

①～④、⑦～⑧の手順や注意点に関しては「Dyckia（ディッキア）の植え替え」記事にて紹介させて頂いておりますので、そちらを参照下さい。

 

⑤株分け

 

 

カッターをライターで炙り消毒を行います。

 

 

株の間に刃を差し込み、株分けを行っていきます。

 

 

切る際のポイントとしては、なるべく切り口を清潔に保つ為に、一太刀で切り分ける事。

 

 

⑥消毒

 

株分けを行った後は、株の断面の消毒を行います。

 

 

殺菌剤の使用方法に関しては、使用する商品の案内に沿って行って下さい。

 

ちなみに、殺菌剤が手元にない場合。

 

「断面を乾かす」という方法もあります。

 

ただその場合、根が長時間空気や日光に晒される事となるため、根の枯死はある程度覚悟する必要があります。

 

 

株分け後の管理は「Dyckia（ディッキア）の植え替え」の記事の中で紹介させて頂いた植え替え後の管理（植え替え時の管理場所・水遣りの頻度）と同様の手順となります。

 

Dyckia（ディッキア）の植え替え方法

 

最後に

大前提として、

 

「分頭した株を必ずしも株分け（かち割り）しなくてはいけないのか？」

 

というと、そうではありません。

 

分頭の株分け処理は子株の処理よりも多くのストレスとリスクを株に与えます。

 

「分頭を処理したら枯れてしまった…」なんて事は結構よくある話。

 

そういったリスクを考慮して、ディッキア育生家の中には多頭のまま育生する方もいらっしゃいます。

 

 

ただ、ディッキアの中には子株ではなく分頭でしか増えない品種も存在します。

 

該当する品種としてはBoneやArizonaなど。

 

それらの株は世の中に出回ることも少なく、高額で取引されることも多くあります。

 

将来的にそういったレア株を手にした際、その処理や管理を行うリハーサルとして手持ちの株で株分け処理（かち割）にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。

 

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Dyckia（ディッキア）の管理や育成方法で困ったこと、個別に聞きたい事があった際はInstagramのBONE PLANTSへのダイレクトメッセージにて随時対応しております。

 

BONE PLANTS ACCOUNT→ https://www.instagram.com/bone_plants_fuk/

 

些細な事でも構いませんので、遠慮なくご連絡下さい。

 

なお、自身の育成株についての質問の場合は写真を添付頂けると幸いです。

 

宜しくお願い致します。