About ワンコイン・ディッキア
はじめに
今後BONE PLANTSではワンコイン、つまり500円以下で購入できるディッキアをリリースしていきます。
正直に言うと、ディッキアを安値で販売することには抵抗がありました。
今までBONE PLANTSでは「よりハイクオリティなディッキアをそれに見合った価格で提供すること」を信条としてきたからです。
それこそが、多くの方にディッキアの持つ素晴らしさや価値に気付いて頂く一番の方法だと思ってきました。
ただ自分たちがBONE PLANTSでやりたかった事。
「ディッキアを育てる面白さをより多くの方と分かちあう」という根本的な信条に立ち返ったとき「まずは手に取って育てて頂きたい!」という想いが強くありました。
ただBONE PLANTSでリリースするワンコイン・ディッキアはただの安価なディッキアではありません。
目に見えるもの以上に、その背景には様々な経緯や生産者の想いがあります。
目の前のディッキアの裏に確かに存在する、目には見えないストーリー。
それらを知って頂くことで、ワンコイン・ディッキアを育生することがより面白くなる。
今回の記事はそのような内容となっています。
見た目だけでは知りうることのできない、生産者・育生家としての視点や経緯。
例によって少し長いですが、最後まで読んで頂けたら、今まで見ていたディッキアがまた違う魅力を帯びてくるはずです。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。
ワンコイン・ディッキアの魅力
私たちがディッキアの育生をスタートしたのは約10年前。
数あるビザールプランツの中で、特にディッキアに傾倒した理由はディッキアの持つ特徴の一つ「成長速度」にあります。
例えば、掌サイズ(3~4号)のディッキアをワンシーズン育生すると(育生条件や種類や環境によりますが)1.5~2倍まで成長します。
幼い時は地味で特徴のなかったディッキアが、徐々に荒々しく美しく成長していく様。
「その変化を自分で作っていく」という面白さに魅了され、私たちはディッキアの世界にのめり込みました。
私たちが味わったその体験。
今回のワンコイン・ディッキアは手に取って頂いた方にそれらの経験を「体感し味わって頂く事」を目的としています。
どんな環境でどんな育て方をしたらどう育っていくのか。
上手く育てる方法は概要として伝えられますが、実際の所はそれぞれの育生環境に左右されます。
なので「百聞は一見に如かず」の精神で、まずは育ててみて頂きたい。
ワンコイン・ディッキアを機に、実際に手に取って、触れて、観察してみて、ディッキアという植物を知って頂ければ幸いです。
ワンコイン・ディッキア(実生株)はどのようにして生まれるのか
ワンコインディッキアのサイズは直径7cm~9cm程度。
鉢は3号サイズに植え付けています。
全て実生、つまり種から育生しているもので、このサイズになるまでにかかる期間は約1年半程。
種はBONE PLANTSのファームにて交配作業を行っており、毎年数千~1万程度の種を播種します。
ディッキアは遺伝子構造が複雑な為、同じ交配(同じ房から採取した種)でも顔つき(特徴)が異なります。
それら特徴の異なる数千~数万のディッキアの中から、特徴を観察し特選株が生まれます。
第一次、第二次、第三次…、と段階を踏み選抜されるのですが、ワンコイン・ディッキアは第一次選抜前の株。
つまり、今見られる顔つき(特徴)から、どのように変化していくかがまだ分からない、可能性を多く秘めたディッキアという事。
(※ちなみに、ディッキアの特徴が判明し固定化されたという事を判断する一つの基準としては花芽。花芽が上がると、その特徴がその株の持つ特徴として確かなも、という判断ができます。ただ、花芽が上がった後からも特徴が変化する株もあるので、あくまで一つの基準として「花芽が上がっているかどうか」が見られます。)
鋸歯(トゲ)の大きさ、葉の色、トリコームと呼ばれる白い毛状突起、株のフォーム…。
それらがどのように変化していくのか。
ワンコイン・ディッキアでは、それらディッキア育生の醍醐味を味わい、楽しんで頂けます。
ワンコイン・ディッキアの先の世界
ディッキアは剛健な植物。
滅多な事で枯れることはありません。
(勿論、冬の雨や霜に当てると枯れますが…)
なので、肩の力を抜いて好きに育生してみて下さい。
ただ「枯れない事」と「美しく育生する事」は全く異なります。
興味を持って気にかけて、ディッキアの変化に目をやりながら育生する。
その過程を踏むことで、美しく育成する方法が知識ではなく体験として身についていきます。
ワンコイン・ディッキアはそのスキル上達に役立てて頂きたいと思っています。
どんな育成環境でどんな育て方をすればどう変化するのか。
ディッキアの変化を見ながら、育生場所を変えたり、水遣りの頻度を変えたり、用土を考えながら色々と試行錯誤してみて下さい。
ワンコイン・ディッキアを入口としてディッキアを美しく育生するスキルを身に着けることができれば、その先には更に深く興味をそそられる世界が広がっています。
原種や海外のハイブリッド、国内ハイブリッド、実生や交配、その歴史…。
それらディッキアの世界の面白さはブログにて発信し続けていきますので、ぜひご期待下さい。
ワンコイン・ディッキアが皆様をその世界に誘う入口となってくれる事を願っています。
ディッキアの育成方法に関しては、ブログ記事やインスタグラムにて日々発信しています。
基本的に季節に合わせて育生の注意点や方法を発信していくので是非チェック頂ければと思います。
ただ、育成方法の大枠は伝えられても環境や条件は人それぞれ。
そこで発生する懸念を解決するため、BONE PLANTSでは個別のアフターフォローを行っています。
育生しているディッキアの変化が芳しくない場合、写真と合わせてお困りの点(簡単な文章で構いません)をインスタグラムのメッセージに送って頂けたら、ディッキア育生のプロが対応させて頂きます。
BONE PLANTS ACCOUNT→https://www.instagram.com/bone_plants_fuk/
ご質問はどんな些細な事でも構いません。
時々「自分で調べれば出てくる内容かも…」「こんな事を聞くのは迷惑ではないか?」と心配される方もいらっしゃいますが、遠慮は無用です。
迷ったら聞いて下さい。
躊躇なく送って下さい。
私たちにとって、皆様からディッキアの質問が来る事は非常に喜ばしい事なのです。
それはディッキアを手に取って頂いた方が一時の満足だけでなく、気にかけて育てて頂いている証拠だからです。
自分たちが種から育てたディッキアを気にかけて、心配して頂いている。
そのことが何より嬉しいのです。
ご質問には喜んで対応させて頂きますので、ご安心下さい。
勿論、相談だけでなく「こんなにカッコよく育ってるよ!」というメッセージも大歓迎です。
私たちの元から旅立っていき、皆様の手に渡ったディッキアが今後どのように変化するのか。
そのワクワクや喜びを分かち合う。
そのきっかけを作るためのワンコイン・ディッキアです。
皆様からのメッセージ、楽しみにお待ちしております。
最後に
「ディッキアはどうやったら上手く育てられますか?」
と聞かれことがよくあります。
ディッキアを美しく育てるための細かいテクニックや知識は色々ありますが、一番は「育てることを楽しむ事」です。
育てる本人が楽しんで気にかけてあげれば、ディッキアはちゃんと応えてくれます。
ディッキアを美しく育てる為に、特別な施設や機材は必要ありません。
太陽と水と土、それだけで大丈夫です。
日本の自然の環境下で充分美しく育ちますし、育生場所も軒下やベランダで構いません。
(※BONE PLANTSで育生しているディッキアは基本的に全て太陽光で育生しています。)
知識や経験も自然と後からついてきますので、安心して下さい。
「育生を全力で楽しむ」
ディッキアを育て始めるのに、その心意気だけで充分です。
共にディッキアの育生を楽しんでいきましょう!
まずはワンコイン・ディッキアから!
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Dyckia(ディッキア)の管理や育成方法で困ったこと、個別に聞きたい事があった際はInstagramのBONE PLANTSへのダイレクトメッセージにて随時対応しております。
BONE PLANTS ACCOUNT→ https://www.instagram.com/bone_plants_fuk/
些細な事でも構いませんので、遠慮なくご連絡下さい。
なお、自身の育成株についての質問の場合は写真を添付頂けると幸いです。
宜しくお願い致します。
D.I.P.|Botanical Products Creation Crew
Botanical Products Creation Crew
JPN.FUKUOKA | since 2021.
ビザールプランツと呼ばれる珍奇植物を中心テーマに植物用品をデザイン・制作するクリエイターチーム。"人の手で生み出す造形"をコンセプトにプラスチック鉢や陶器鉢、シルクスクリーン、刺繍ポスターなどを商品展開。Dyckia・Agave・Caudex・Euphorbia・Cactus・Bonsai…。多種多様な美しい造形をした植物のある暮らしをデザインする。それが私たちの仕事です。
屋号 | D.I.P. |
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住所 |
〒815-0042 福岡県福岡市南区若久3-8-4 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
定休日 | 不定休 |
代表者名 | 志方 優輝 |
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